2008年06月14日

ふるさと 6月



美しい梅酒の蔭で

 梅酒の季節になった。毎日毎日氷砂糖が溶けて、瓶を動かすと、とろりとしたたまりが揺れて青梅が浮き上がる。この氷砂糖の溶けていくのを見るのが楽しい。

 果実酒の種類は多いが、やはり作る楽しみの最も大きいのは、梅酒である。苺は美しいが、色がしみ出してしまったあとの苺はみにくく、味も平板である。梅酒は作る楽しみだけでなく味、香り、梅の実と梅酒との調和など、すべての点で果実酒の王者であり、この格調の高さに比肩するものはない。

 私の家では梅酒とクコ酒を作る。

クコ酒は薬用にする。氷砂糖抜きで35度焼酎に漬け込んでおいて、必要なとき必要な分を別の瓶に移し甘味をつけて飲みやすくする。時には水を加えて薄めたりもする。これは神経痛にまことによく効く。

神経痛は、出てきそうだなというのが分かる。肩が重くなり、動かすとちょっと痛む、これは明らかにその前兆である。

こんな時に朝夕小さなグラスに一杯飲む。十日も続けると神経痛はあきらめて去る。

口の悪いのが、別にクコ酒じゃなくとも、アルコ-ルならよいのであろう、などと言うが、私はクコ酒が効くのだと信じている。                                    
                              
                                       粋虎
  


Posted by 鷲津商店街 at 08:00コラム ふるさと