2009年04月01日

永六輔著「商人」から

「日本経済が世界に遅れているとは、よく言われることです。

これはフランス人に聞いた話です。

企業の工夫というのでしょうか、企業の謀略というのでしょうか・・・・・

 ここのところ、日本がワインのソムリエで世界一という評判をとりました。ワインを飲んで育ったフランス人をおしのけて日本のソムリエが優勝するというのは、大変なことです。
 わたしは、まァ、立派だなあと思うのですが、これには別の見方がある。
日本にワインを売り込むために、とくに女性に売り込むためにはどうしたらいいか、という作戦があって、その作戦の一環だというんですね。

つまり、ソムリエ世界一を日本にわたす、そうすると、それが日本のマスコミで紹介される、紹介されればワインのPRになる、それが女性に対してのワインの売り込みにつながっていく、そんな話だというんです。
 これを聞いたときに、われわれはほんとに表面しか見ていないんだなァ、という気がしましたし、嘘にちがいないとも思いました。そしていま、女性を中心に、本当にワインブ-ムの再来です。

 よくできた話だなァ、と思っているほうが心おだやかではあります。

つまり、アメリカにかぎらず、ヨーロッパの企業もそうですが、彼らが日本を市場として考えた場合に、実にたくみに、そして圧力を持ったかたちでやってくる。
 これをわが門前町、あるいはわが商店街がどう迎え撃つのかということになってきますと、とても先の読める話ではなくて、考えるだけで、はっきりいいますが、憂鬱になってくる、絶望的になってくる。」

 
話題転換
 最近、日本の洋風菓子職人(パティシエ)が、世界レベルになったとの報道がありました。グロ-バルな我等地球人と唱える方々は日本人の技術はたいしたもんだと絶賛されたが?

 メタボ検診が保険対象になったからとはいいながら、あんなに濃厚な甘さは日本人には合わないんではないか!なんていうとお叱りを受けるかもしれませんが、ワインの二の舞になりませんように。


 日本の和菓子の伝統はいずこに、今再び蘇れ、才気煥発和菓子職人の方々に期待する。

4月4日 花よりだんご市で、日本の菓子に目覚めよう! 


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Posted by 鷲津商店街 at 17:28 │コラム

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