2008年05月21日
総会理事長挨拶

「本日は大変お忙しい中、来賓の皆様方には第40回通常総会にご出席賜り厚く御礼申し上げます。日頃は当組合に対しご支援ご協力をいただいております事を組合員を代表しまして重ねて御礼申し上げます。
さて、本日は総会前ではございますが、『これからの商店街活動』について理事長として私見ではございますが少々お話をさせていただきたいと思います。」
商店街活動の目的は、この街がこの地域に住む人たちの生活拠点となって、活き活きとした暮らしができるような街づくりをする事ではないでしょうか。
そして商店街組織がそのために目指す目標は何か。
誤解を恐れずにいえば、それは「売上をあげる」ことです。しかし単純に従来の販売促進事業ばかりやっている商店街は、お客様の支持を得られず労多くしてその効果が上がらず、商店街活動は行き詰まりをみせ組合員の心が離れるということです。
私どもの組合の 定款第1条にある商店街活動の目的は、
「相互扶助の精神に基づき、組合員のために必要な共同経済事業を行うと共に、組合員の事業の健全な発展に寄与し、あわせて公共の福祉の増進に資すること」であります。
それは今でも変わらない。
相互扶助の精神で組合員から役員を選び、組合員が一致協力することにより、共同売出しをしたり、ア-ケ-ドを造ったりカラ-舗装化したりして環境の整備をし、組合員の事業の健全な発展=売上を上げることを目的としていました。結果として雨露をしのげるといった公共の福祉もついてきました。
皆でお客様を呼ぼうと先輩諸氏は昭和45年に組合をつくり国の高度化事業の認定を受けア-ケ-ドとカラ-歩道をつくりました。また昭和54年鷲津郵便局跡地払い下げに伴い、市へ資金を寄付し駅前公共駐車場をつくり商店街の魅力を高め売上に結びつけてきました。
しかし、今はその順番が変わってきました。公共の福祉の増進、地域の役に立つことを商店街がやることにより、その結果はじめて売上がついてくる。時代はそう変わりました。以前に視察をした足立区東和銀座の田中武夫さんの言葉を思い出します。
「大型店は稼ぐためにやってくる。しかし地域の中で生きる商店街は地域住民のためにある。地域住民にどう喜んでもらえるかを考え、それにこたえるのが商店街である。
それができない商店街ならすたれて廃業する店が出てきても、住民は商店街に同情して買い物などしてくれない。
これからは必ず商店街の時代がくる。そのために商店街は地域住民に奉仕すべきだ。」と申されました。
商店主の意識がこのように変化しなければ、商店街は残っていきません。
またまた誤解を恐れずに言うと、儲けにつながらないからやらない、というのは商人として正常な反応であります。しかしそれは商店街ではなく独立店だったらの話ではないでしょうか。
今が儲からないのは商店主の意識がお客様についていけてないからではないでしょうか。これからは、地域の諸問題やニ-ズに答えながら役にたつ商店街として活動し、しかし決してそれは「サ-ビス・サ-ビス」で市民にただで、ものを与えることではなく、連携し一諸に物事をすすめていく、そして同時に事業として採算性も考えたものにしていくことが必要とされていると考えます。
地域住民が中小小売店などに求める有償サ-ビスは
「商品の宅配」が49歳以下で30% ,50歳以上で33%
「一人暮らしの高齢者の見回りサ-ビス」の50歳以上で16%が希望しているデ-タがあります。
地域の方々は商店街に、派手な事業でなく、弱者の生活へのきめ細かい手助けやコミュニティ-機能を期待しているわけです。今、行っている「配食サ-ビス」をより充実し買物代行まで 行うことなど、やるべきパイ(商売)は潜在的にまだまだあります。
今年、6月には皆さんご存知のように「新居町」との合併協議会の立ち上げが予定されています。
順調に進めば平成22年4月には「新しい街」が誕生します。その時、新市のコア(中心)はどこになるとお考えですか。
街というのは必ずコア(中心)のエリアが集中的に発展します。
私はこの鷲津地区が必ずコアとして発展の中核になると信じています。
それはタイムリ-に区画整理事業も済み、基盤整備(道路・下水・ガス等)も完了し、市内唯一の商業地区(建蔽率80%・容積率400%で高度化利用が可能)として位置づけられ、市内3駅の中間に位置しているからです。
他地区の皆さんからすると何を勝手なことを言っているんだとお叱りを受けるかもしれませんが、すでにエリア内に、36軒の分譲マンション、130室余のビジネスホテルの計画も発表されました。
まだまだ新たな投資が出てきます。
中心になるんだという目標を掲げ、発言をしつつもその発言を担保する事業を組合員のもっている人脈(ネットワ-ク)を活用し、協力して行うことが重要です。
このチャンスを逃すことはないのです。
声高らかにこの地を新市の中心にと全員で訴えかける行動に踏み出しましょう。
終わりにあたり、本日の総会にて慎重な審議を賜りますよう御願いし挨拶にかえさせていただきます。ありがとうございました。
平成20年5月21日
Posted by 鷲津商店街 at 08:00
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